一口に薪ストーブといっても、立地に伴う条件や薪の調達方法、自分の暮らし方など様々な条件が考えられるため、それに対応した機種を選ぶ必要があります。

ここでは幾それぞれの条件に適合する薪ストーブを考えます。

項目

対応

適合する機種

排煙に対する周囲への配慮

必要

⒈煙の発生が少ない機種を選ぶ
Ex:キャタリティックコンバスター（触媒）のストーブ

２.煙突を出す位置と高さを検討することでも周囲への影響度合いが変わります

必要なし

メンテナンスが容易な二次燃焼方式の機種を選ぶ
Ex:クリーンバーン・リーンバーン（キャタリティックコンバスターを使わない二次燃焼方式）のストーブなど

薪の確保

購入する

薪の消費が少なくて済む燃焼効率の高いストーブを選ぶ
Ex:キャタリティックコンバスター（触媒）方式のストーブ
ダッジウエスト、バーモントキャスティング、リージェンシーなど

自分で調達できる

メンテナンスが容易な二次燃焼方式の機種を選ぶ
Ex:クリーンバーン・リーンバーン（キャタリティックコンバスターを使わない二次燃焼方式）のストーブ

間伐材（針葉樹）を焚きたい

炉内部に耐熱レンガを用いた構造など、針葉樹を焚くことを想定したストーブを選ぶ
Ex:ハンプトンストーブ

ストーブでの調理

ストーブをオーブン調理器として使う

クッキング使用を前提としたストーブを選ぶ
Ex:クッキングストーブ・・・ハースストーンDEVA8220

シチューなどの煮炊きや温めに使う

直火や二次燃焼ガスで天板が高温に熱せられるストーブを選ぶ

ピザや焼き芋程度

どのタイプのストーブでも可能

ストーブの蓄熱性

最良

天然石や陶版を使ったストーブ
　Ex:ソープストーンストーブ
※冷めにくい＝暖まりにくいストーブとなります。
ソープストーンストーブは柔らかな暖かさと放熱が長く続くことが特徴です

良

鋳鉄性ストーブ

冷めよい

鋼板製ストーブ

家具としての魅力

天然石ストーブ
ホウロウ引きストーブ

ストーブを焚かない１年の２／３は調度品として眺めることになります
天然石や琺瑯引きのストーブは黒塗装のストーブに比べて明るいイメージで、インテリアに富みます。

ストーブの操作

容易

クリーンバーンストーブ
一時燃焼、二次燃焼を切り替える必要がない分容易です
※シングルレバーの操作で空気量が調節ができるストーブ
　Ex: ハンプトン、ソープストーンストーブなど

やや複雑

キャタリティックコンバスター、リーンバーンストーブ
燃焼温度を確認して１次燃焼、二次燃焼を手動で切り替える必要があります
 

早く部屋を暖めたい

ブロアーが取り付けられるストーブを選ぶ
Ex: バーモントキャスティング、ダッジウエスト、ヨツール、ハースストーン、リージェンシーには、それぞれファンが取り付くストーブが用意されています

その他

⒈ エコファンを使う
⒉ 部屋にシーリングファンを設置する

ストーブの大きさについて

　翌朝まで熾火が残るなどの理由で部屋の広さに対して大き目のストーブを選ぶ傾向がありますが、一概にそれがベターとは考えません。熾火が残るよう寝る前に大量の薪をくべて空気を絞るとクレオソートが大量発生し、煙突詰まりや煙突火災の原因となります。部屋の広さに合った適切な能力のストーブを選び、無理な使い方をしないことをお勧めします。

カタログに記載された数値について

　カタログを見るとストーブの暖房能力が数値で表されています。しかし数値の基準はそれぞれメーカーごとに異なるため一概に比較することは適切ではありません。
同時にストーブを設置する住宅の環境や、くべる薪の乾燥度合いよっても燃焼状態が変わるため、まずは専門店の意見を聞くことをお勧めします。